分子構造を観測するためのモノづくり

夏休みの自由研究には、いつも何か物を作っていた私は、いつしか大学の研究室で分子、とくに鎮痛活性をもつ天然アルカロイドの合成をする者になりました。
アルカロイドには活性発現に重要な窒素原子が含まれており、その合成過程で窒素原子の性質に影響を及ぼすスルホンアミドという化学構造に自然と興味が移りました。
現在は、スルホンアミドを含む環状分子を作り、その結晶での構造解析や溶液中での特性の解明に取り組んでいます。
薬学は多くの研究分野のある学問領域ですので、その広範で多様な規模を活かして、自身の生み出した分子が生物学的な活性発現にまで寄与することができれば大きな社会貢献になるはずです。
研究の推進力?持続力は兎にも角にも純粋な好奇心、興味だと私は思っています。
幼少期に培った物作りの面白さをそのままに、生涯にわたって“創”大なモノづくりに励んでいきたいです。
金田 京介 准教授
- 学位/博士(薬学)
- 研究分野/有機化学、構造解析学
- 研究テーマ/スルホンアミドを含む環状化合物の合成とその構造解析